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トゥレット症候群の原因・症状
原因

トゥレット症候群の原因は確定していないが、男性の方が女性の3倍も多く、しばしば幼児期に発症します。ドパミンや別の脳神経伝達物質の異常によると考えられています。

症状

トゥレット症候群は筋肉のチックで始まり、何度も頭を左右に振る、まばたきをする、口を開ける、首を伸ばす、などの症状がみられます。チックが起こる前には、チックの動作をしたくてたまらない衝動に駆られます。数秒から数時間であれば我慢できることもありますが、最終的にはチックを抑えられなくなります。

中には、通常は困難を伴うチックの抑制が部分的にできる人もいます。しかし、ほとんどの患者は、特に感情的なストレスがあるときには、チックのコントロールが難しいです。トゥレット症候群が進行すると、声のチック、たたく、ける、突然の不規則なけいれん性呼吸など、複雑なチックが一気に噴出します。

声のチックは、ブツブツ言う、鼻を鳴らす、ブンブンうなる、吠えているような雑音を出すなどから始まり、進行すると心ならずも悪態をつかずにいられなくなります。トゥレット症候群の一部の患者は、特に理由もないのに、しばしば会話の途中で卑猥な言葉を叫び出します。

一般的に、便に関連した汚言を多く発します。聞いた言葉をすぐに反復する現象も多くみられます。トゥレット症候群の人の多くは、大きな不安を抱えています。多くの患者が衝動的、攻撃的、自己破壊的な行動を取り、約半数の人に強迫的な行動が現れます。小児の場合は学習が困難です。

チック症の分類
一過性チック症

チックの大部分が一過性のチック症です。

慢性チック症

チック症状が4週間くらいに渡って出た後、出たり、引っ込んだりしながら、1年以上チックが続くものです。

トゥレット障害

一過性のトゥレット症候群と慢性のトゥレット症候群に比べると重症で、声を出すチックと体を動かすチックの両方が同時に出てくるものです。同時でなく、交互にだったら慢性のチックになります。トゥレット症候群の症状が1年以上続きます。

チック症の種類

チックの種類は運動性チックと音声チックに分けられます。

運動チック

顔面のチックはまばたきや、口をゆがめたり、鼻翼をピクピクした動きなどがあります。頸部では頭をねじったり、前屈、あるいは後屈させたり、1回転させるなどです。肩ではぴくっとさせたり、肩をすぼめたりします。手ではぴくっとさせる、くねらせる、手を振るなどです。

体ではそらせたり、ねじったりします。脚では蹴る動きをしたり、スキップをしたりします。手のチックなどでは、字を書くのが困難になるなど、日常生活に支障をきたすことがあります。

顔面の素早い動き、腕や肩を振り回す、手遊びする、体をねじったり揺すったりする、電車のアナウンスを流す、走りながら笑う、自分の体を触ったり叩いたりする、他人の身体や周囲のものなどにさわる、口の中を噛む、手に爪で傷をつける、一定の動作をする、人の臭いを嗅ぐ

音声チック

音声チックでは咳払いがもっとも多く、その他単純な音声、複雑な発声、汚言などがみられます。咳払いは日常よくみられるものであり、周囲の人間もとくに気にしていないことが多いのですが、甲高い奇声や汚言は、運動性チックよりも周囲の注目を集めてしまいます。

えっえっと言う、咳払い、鼻をすする、短い叫び声、汚い言葉(しばしば罵りや卑猥な内容)を言う、うなり声